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失敗力







失敗は多いほど、成功の確率が高まる


★成功者とは、一番多く失敗した人のことであり、つまり、「一番多くチャレンジした人」のことです。

誰だって失敗するのはイヤなものです。かっこ悪いし、惨めだし、落胆するし、信頼を損ねるし、自信をなくすし、場合によっては経済的な損失も伴うでしょう。
できれば、失敗を避けて生きようとするのは、生来備わっている人間としての防衛本能かもしれません。

ですが、失敗をしない人など、この世に存在しません。

失敗を恐れ、チャレンジしてこなかった人は、「無難な人生」ではなく、いまや「不遇な晩年」を迎えています。チャレンジしない人材は、高い業績を上げることなく、組織への貢献度も低いため、自然と会社の中軸からこぼれ落ちてしまうということです。

★今や、失敗しないのは「二流の証」なのです。

「失敗を恐れるな」と言われても、誰でも普通は失敗を恐れるものです。
しかしながら、チャレンジというものには年齢制限があり、40代、50代となるとそもそもチャレンジするような気力も体力も残ってはいないはずです。

★チャレンジにも旬があるものです。それがまさに20代、30代という年代でしょう。

20代の失敗というものは勲章みたいなもので、その失敗から学んだものが、次のチャレンジや30代、40代からの仕事に活かされてくるのです。
それでも、チャレンジに二の足を踏んでしまうようなら、そのチャレンジのハードルを思い切り低くして、
自分の跳べる高さから始めるのがコツです。

なぜ、失敗すれば、成功の確率を高めることになるのかですが、それは失敗によって人間を大きくさせるからです。
一つ目は、「
人の痛みがわかる人間になれる」ということです。
二つ目は、「
あきらめない」「次は負けない」という気持ちを育むと同時に、次なる目標を設定するきっかけとなります。前向きな姿勢、目標にチャレンジする姿勢というのは、それだけで魅力です。
三つ目は、挫折や失敗が
モチベーションソースになるという点です。

★自分の失敗がおもしろく語れるようになった時、人は何者かになるといわれます。
ぜひ、その感覚をあなたにも味わってほしいです。



二度目の注意は恥と思うこと


★「2度目の注意は恥と思え」というのは、ビジネスパーソンの常識です。


同じことを2度注意されるのは恥、会社によっては、3度目の注意はないところもあるようです。「3度目の注意はは戦力外」という暗黙のルールを持っている管理職もけっして少なくありません。

20代のうちは、仕事でミスをしても、「次にがんばる」とネジを巻きなおせばそれで済んだかもしれませんが、30代以降になると、このあたりの評価基準が格段に上がります。その転換点にいる人は、特に注意が必要です。

★勤務時間に遅刻するとか、無断欠勤するとかは言語道断として、仕事上のミスにおいて同じミスを繰り返すことも「3度目からの注意はない」と心得ておいたほうがいいでしょう。

たとえば、飲み会で、次の日に二日酔いで休んでしまったりすることがあって、上司から注意されることもあるはずです。社会人としては、「飲んだ日の次の日こそ会社に遅刻してはいけない」というあまりに当たり前のことです。

このようなことが、3度もあれば、もう終わったのも同然です。

一番大切なのは、注意を素直に受け止めることです。
すべての業種、企業に共通して言えることですが、ビジネスパーソンは最終的に素直な人がもっとも成長します。

逆を言えば、上司や先輩の注意や助言に対し、「でも」「ほかの人だって」と素直に受け止められなかったり、自分のやり方に固執してしまったりすると、結局、うまく吸収できません。その結果が、成長力の差になるのです。

★仕事では「素直さ」は武器になります。


謝る時は「いさぎよく」


能力があるにもかかわらず、能力を活かすチャンスに恵まれない人がじつに多いものです。
そういう意味では、ビジネス社会というのは、「加点法」ではなく、「減点法」で成り立っているのではないかと思うほどです。

その減点法ですが、どんな時に減点されるのか、ここでハッキリとあなたに日本企業の現実を知っておいてほしいです。

★意外に思うかもしれませんが、謝るべき時に「いさぎよく謝れず、言い訳をする人」には、まずチャンスは巡ってこないと認識されるておくのがいいでしょう。

謝るべき時に、まず言い訳から始める人間というのは、相手から疎まれるだけでなく、それで運気を損ねてしまっているというぐらいに、チャンスに恵まれません。
もちろん、こちらに非がない場合は、謝る必要などありませんが、少しでも非が認められるならば、「いさぎよく」謝ってしまって、次に進んだほうが明るい未来になることは間違いありません。

なぜなら、人の器とか人間性といったものは、平時に評価されるのではなく、トラブルが発生した時の対処の仕方で評価されるものだからです。よく
信頼関係は平時ではなく、トラブル時に育まれるものと言われていますが、まさにそれと一緒です。

だいたい、潔さのない人は、やたらといい訳が多いという共通点があります。
「謝る」という行為は、「人間関係の肝」であるにもかかわらず、それができないということは、相手に対する意識より、自己弁護の意識が高いということです。

プライドが高く、こういうトラブルが起こったのは私の責任ではなく、ほかの何かのせいだという他責の意識は、組織の中では非常に疎まれるものです。

こういう人は、高学歴で試験競争を勝ち抜いてきた人に多い傾向があります。
つまり、試験というのは、あくまでも100パーセント、自分のためだけのことであって、誰か他人のために行う行為ではないということです。
一方、仕事というのは、顧客のためであったり、組織のためであったりして、他者を利する行為であることを求められます。
試験勉強と仕事とは真逆の関係にあるのに、それを理解できていないのでしょう。

★まずは、言い訳はしないことです。



「逃げたい気持ち」になった時の簡単克服法


ビジネスパーソンであれば、誰でも、入社してこれまでの仕事の中で「逃げたくなった体験」を一度や二度は持っているに違いありません。

たとえば、顧客からのクレーム対応やら理不尽な要求、自分の経験では判断が難しいことに直面すると、一瞬「逃げたい」という衝動に駆られることもあるでしょう。
ですが、ここで本当に逃げてしまうと、「穴の開いたパンツに水をためるようなもの」です。そこで成長がストップしてしまうのです。

逃げるとは、本来、自分が果たさなければならない役割・責任を放棄してしまうことです。そこには、「いつまでも放っておく」ことも含まれるので注意が必要です。

つい気が進まず放置している間に、「逃げた」状況になってしまう。意外にこういう人は少なくないでしょう。

★この逃げたい気持ちを克服する一つ目の方法は、先にある目的意識を持つことです。

「逃げない」というと、ネガティブなことを禁止するようなニュアンスですので、モチベーションは湧かないでしょう。その先に目的となるようなモチベーションリソースを自分で設定し、ポジティブにとらえるようにするわけです。

「イヤだ」と思う気持ちより、その先にある「いいこと」を待ちわびる気持ちのほうが強ければ、私たちは前に進めるものです。
この「いいこと」をリアルにイメージすることによって、葛藤に打ち勝てるようになるのです。

たとえば、職場の気になる異性といいところを見せたいということでもかまわないし、憂鬱な仕事はとっとと片付けて、アフターファイブを満喫したいということでも、もちろんOKです。

★この逃げたい気持ちを克服する二つ目は、他人を介在させ、逃げられない状況をつくってしまうという方法です。

たとえば、ジョギングやウォーキングなど一人で行うものの場合、雨が降りそうだったり、暑かったりすると、つい、「今日はいいか」と誘惑に負けてしまいます。
ですが、チームで行う場合、自分が逃げると、みんなに迷惑がかかります。そう簡単に逃げることができなくなるわけです。

★この逃げたい気持ちを克服する三つ目は、逃げないことで味わった快感を、何度も何度も頭の中で再現し、逃げないことの「いいイメージをつくる」ことです。

これは、イマジネーショントレーニングや自己暗示と言ってもいいでしょう。

★1回乗り切れば、「次もその次も」乗り切れるものです。


誰にも人生には必ず黄金期がある


★人生には谷もあれば山もあり、不遇な時代があれば、必ず黄金の花を咲かす時があるものです。

たとえ現在、仕事やプライベートで低迷期であったとしても、必要以上に落ち込んだり、あなたの未来を悲嘆してはいけません。

悲嘆するどころか、飛躍に向けた輝かしい準備期間という受け止め方をするべきです。
むしろ、仕事やプライベートがうまくいっている時、好調期こそ有頂天になって舞い上がりすぎないように自分を戒めたいものです。

★「人間万事塞翁が馬(じんかんばんじさいおうがうま)」という言葉があるように、人生にしても仕事にしても、何歳になっても、いい時もあれば、何をやってもうまくいかない時があるものです。

ですが、大切なことは、ほとんどのビジネスパーソンの
自分史上最大のいい仕事のきっかけは、低迷期にこそ育まれるということです。

今がどんなに逆風で不安だらけでも、なんとかしようと知恵を絞り、行動に移すことが低迷の底を打って、人生の反転攻勢をかける最初の一歩になります。これを先人たちは証明しているのです。

逆に好調期は自戒しているつもりでも、浮かれて目が曇ってしまうことも起こりえます。そこに油断があるからこそ、下り基調の第一歩が始まるのかもしれません。
だから、人生いろいろな景色があるものとして、この山谷をすべて受け入れることから始めましょう。

谷の期間をなくすことはできないのなら、せめて谷の時期をどれだけ短くできるか、山の時期をどれだけ延長できるか、そこに知恵を絞るのです。

たとえば、低迷期の対処法として推奨されているのが、前回の低迷期を思い出し、そこから復活した経緯を振り返り、その時と同じことを行うという方法です。
また、好調期の時ほど低迷期のことを振り返るべきです。
ピーク時にこそ、どん底だった時の自分を称えてほしいと思います。

★低迷期にこそ、黄金期を迎えるこのできる種は潜んでいます。





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