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オフィスや職場での心構えや態度、仕事のやり方、会議の進め方などを見ていますと、いろいろな性格や考え方が見えてきます。 会議で、いつもどの場所に座る癖があるのか、あるいは、あえて場所を選んで座っているのかなどで、自分がリーダーシップをとりたいのか、あるいは大した会議でないので、目立たないところのポジションを選んだのかが分かるはずです。 また、退社時のデスクの状態や片付け方でも、きちんと片付ける癖のある人は几帳面な性格で、雑然としているなら細かい配慮などができず、デスクワークも苦手な人でしょう。 ★ここでは、仕事に取り組む姿勢や態度を観察することで、仕事のできる男どうかを見抜く方法についてご紹介しましょう。 ■できる男の見抜き方@:会議の座るポジションはどうか 興味のない議題が中心になっているような会議では、なるべく発言しなくてすむように、それなりの席に座るのではないでしょうか。 仕事のできる男なら、「今日の会議では大いに発言して結論をリードしてやろう」と思ったときなどは、会議のテーブルの中心になるポジションを陣取るのではないでしょうか。 どの位置に座るかは、会議に臨む心構えで異なるものです。また、座る位置によって、自然に役割が決まるという側面もありますが、やる気のない人は、人目につきにくいポジションに座る癖があります。 ★四角いテーブルの辺の中央に座る癖のある人 基本的に一番目立つ位置であり、会議への参加意欲が強く、リーダーシップをとりたい深層心理が働いています。その位置は発言の機会も自然に多くなるものです。 また、長い辺の中央に座る人が、参加者の意見を聞き全体を調整しようとするのに対して、短い辺の中央に座る人は、自分の意見で全体を引っ張っていこうとする性格です。 ★テーブルの隅に座る癖のある人 目立たない位置であり、できるだけ発言の機会を持たないですむように考えているのです。内気な性格の人も隅に座りやすいです。 ★人数の多い辺に座る癖のある人、あるいは少ない辺に座る癖のある リーダーシップをとりたがる人は、大勢いる人数の中に埋没しないように、座っている人が少ない辺を選びながら、その辺の真中に陣取ろうとするものです。 要は、対面している辺に座っている多い人数の人を正面から説得しやすいためです。 それと、会議では、対面に座る人は、反対意見を持っている人が多い傾向があることと、自分の席側に座る人は、自分の意見に同調しやすい人である可能性が高いです。 あなたでも、最初から対決するつもりで席を陣取る場合、自分に敵対する人のそばには座らないでしょう。 ■できる男の見抜き方A:会議での反論や意見の癖はどうか 会議ではお互いの意見がぶつかり反論したり、意見を述べたりする機会が多いものですが、そのときの反論する癖や、あるいは、意見を聞かれたときの答え方の癖などで性格や心理がわかることがあります。 ここでは、会議中での反論や意見を言うときの癖などで、できる男を見抜くことができます。 ★反論するときの癖でわかる 会議の席上で相手と議論になったとき、「たしかにあなたの主張にも一理ありますが、でも・・・」と、相手の主張を認めてから、自分の持論を話す癖のある人は、相手に対する気配りを優先して、できるだけ波風を立てないようにしているのです。 相手の意見を尊重しており、議論することで後に尾を引くことはないでしょう。 「そうじゃないでしょう」と相手に直接切り返す癖のある人は、心に余裕がない証拠で、自己主張のみ強い性格です。 勝ち負けだけで人生を考えているところがあり、勝つためには、手段を選ばず、負けそうになるとヒステリックになってしまう性格です。 「そういう考え方もできますが、でも、私は」と相手の話を引き継ぐのは、相手と真剣に議論しようとする姿勢ではなく、相手の考え方も認めたうえで、自分の持論も展開し、いろいろな考え方があることを提示したいという深層心理が潜んでいます。 相手に対する思いやりがあるけれども、自分の考えだけはしっかり主張したいという堅実な人柄です。 「だから言ったでしょ」と切り返す癖のある人は、自分を高みにおいた、やや横柄な物言いであり、自分の頭の良さをひけらかそうという心理が働いています。 ■できる男の見抜き方B:会議の出席者の心のウラを見抜くポイント 会議で、自分の意見を通すためには、事前の準備が必要です。 書類を用意したり、出席者のメンバーをよく調べておく必要があります。加えて、注目したいのは、出席メンバーがどの席に座るかです。 座る位置によって、出席者がその会議にどのような気持ちや態度で臨んでいるかが見えてくるからです。 ★対立した相手が正面に座った場合 たとえば、過去に意見が真っ向から対立した相手が、自分の正面の席に座ったときは、今回も相手は自分と対決するつもりできていると見ていいでしょう。 また、初対面の人でも、正面の席に座った人は、自分の意見に反論してくる可能性が高いです。 ★議長のリーダーシップと出席者の関係 スティンザーは、ほかにも議長のリーダーシップと出席者の関係などについて、次のように報告しています。 ・ 会議の席で、出席者が正面の人とよく話をする場合、議長のリーダーシップは認められています。 ・ 一方、出席者が隣りの人と話をするときは、議長の力量はあまり評価されていないといいます。 自分が議長のとき、隣同士でひそひそ話がはじまったりしたら、自分はリーダーとして高く評価されていないと思ったほうがよさそうです。 ★丸テーブルを使った会議はなごやかな雰囲気 また、丸いテーブルを使って行われる会議は、なごやかな雰囲気で進行しやすくなります。 会場に丸いテーブルが用意されていたら、アットホームなムードの中、忌憚のない意見が出てくる可能性が高いと考えていいでしょう。 丸いイメージから分かるように、どこに座っても、その会議を進めて行く中心となる座席がないため、すべての人が職位に関係なく公平な立場であることを意識付けさせます。 ただ、こういう形式の会議にしますと、議長や幹部の権限が発揮しにくい雰囲気になるので、会議の意見を集約しにくい面もあります。 ■できる男の見抜き方C:仕事中のデスクの状態はどうか 人のデスクを見まわしますと、きちんと整理されたデスクから、書類や鉛筆が乱雑に置かれたままのデスクなど、人それぞれです。 ですが、デスクの整理の仕方やその癖を観察していますと、仕事のできる男かどうかが見えてくるものです。 ★デスクの上をいつもきちんと整理する癖のある人 同僚仲間の机をよく観察していますと、電話は定位置、書類や文房具類などは一定の位置に整然と置いている人は、几帳面な性格であることは間違いないでしょう。 やや潔癖さが強く、気まじめで頑固な生き方をする人です。 ただこういう人とは、打ち解けた会話とか、親しい関係にはなりにくく、どうしても距離を置いたつき合いになりやすく、交友範囲は狭いです。 なかには、デスクの上だけは整理していても、机の引き出しを開けたらちゃらんぽらんになっている人は、表面をつくろうだけで開けっぴろげの性格で、話していても面白い人です。 ★デスクの上が規則性もなく乱雑にする癖のある人 性格も大雑把で、臨機応変の対応ができ、誰とでも親しくなり、営業面や外交面で能力を発揮します。 デスクワークは苦手な人で、細かい配慮のいるような仕事は向きません。 一般的には、他人のことがあまり気にならないので、周囲からは人気があって、好かれやすいでしょう。 ★デスクの整理状態がコロコロ変わる癖のある人 デスクの上を整理はしているのですが、書類の置き場所や文房具の置き場所が、よく変えている人は、向上心があって、自分の一番落ち着く配置を試行錯誤しながら見つけようとしているのです。 なかには落ち着きがなく、考え方もころころ変わり、腰の座っていない人もいますが、いずれにしても、デスクの上の状態にこだわる人は、肝心の仕事に集中できない人です。 ★プラモデルやフィギュアをデスクに並べたてる癖のある人 デスクの上にプラモデルやフィギュア、記念写真や旅行の土産グッズなどを並べている人はいませんか。周囲には必ずこういう人がいますが、個性派で我が道を行くスタイルを貫く人です。アイディアや斬新な発想力は豊富ですが、協調性に欠けていることと、好き嫌いの激しいところもあります。 ■できる男の見抜き方D:退社時のデスクの状態はどうか 退社時のデスクを見ると、きれいに整理整頓されて帰る人から、すべての書類や鉛筆などを置きっ放しで帰る人などさまざまでしょう。 ここでは、退社時のデスクの片付け状態で、仕事のできる男かどうかを見抜きましょう。 ★デスクの上に何も置かないで退社する人 オフィシャルな時間とプライベートな時間のけじめがしっかり付く人で、心の切り替えがすぐにできる性格です。仕事に自分の自由時間を引きずられることはなく、何に対しても対応能力が早く、柔軟な心の持ち主です。 仕事をさせたら人よりも早く仕上げることはできるでしょうが、仕事に対するこだわりが薄いため、プロの仕事師になることはなく、プライベートな時間のほうを優先します。 ★仕事をしているデスクの状態のまま退社する人 デスクの状態を整理しないまま退社する癖のある人は、もともと整理することが苦手な性格で、仕事をさせても、理路整然とした仕事ぶりを期待することはできないでしょう。 約束ごとなどもすぐに忘れてしまいますので、何回も催促する必要があり、仕事や人生に対するポリシーを持ってなく、その日が楽しければそれで良いという性格です。 ★デスクの上の目立つものだけ片付けて退社する人 人の目もあるので、仕事している状態と退社している状態だけが、それとなく分かる程度に片付けて退社する癖のある人は、なにごとをやらせても中途半端で終わる傾向があり、徹底的にものごとを極めようとする気持ちがありません。 自分の気持ちを制御できない性格なので、当然、他人を指導するような立場は苦手で、リーダーとしての資質に欠けています。 人目を気にするだけの気持ちはあるため、人づきあいは良いでしょうが、深いつき合いを望むと期待を裏切られることがあり、胸襟を開いた真剣な交際は避けられるのが良いでしょう。 ■できる男の見抜き方E:小さなミスが目立つかどうか どんな仕事をさせても、一通りこなすことができて、能力的にも他人に遅れをとらないような人であっても、小さなミスは頻発し、ときには、とんでもないポカをやってしまう人がいるものです。 こういう小さなミスが目立つかどうかで、仕事のできる男かどうかは見抜けるものです。 たとえば、課長に雑用を頼まれていたのをうっかり忘れてしまって、課長から「あの頼んでいた件、どうなったかな」といわれて、それから準備にかかるなどといったミスです。 そういうミスの多い人の本性や本音には、人には言えないような欲求不満が溜まっており、それが原因となって、思考力が乏しくなり、落ち着いて物事を判断できないという状態なのです。 ★欲求不満が解消できない幼児的な性格 そういう本性を持っている人は、小さなミスが目立ち、大人としての欲求不満の解消ができず、幼児的な性格が現れることがあるのです。 この退行現象を起こした人は、現実から逃避する傾向があって、小さい頃の楽しい思い出に浸るなどして、欲求不満を解消するように心が働きかけるのです。 職場で、このような現実から逃避する行動を取れば、必然的に、心は宙に浮いたような状態で、しっかり根の生えたような考えはできず、いつも浮ついたような気持ちで仕事に取りかかるため、どうしてもミスが多くなってしまうのです。 ■できる男の見抜き方F:遅刻やうっかりミスが多いかどうか うっかりミスは誰にでもあるものですが、それでもやたらミスが多く目立ってしまう人はいませんか。あるいは、仕事はできるのですが、朝はよく遅刻をしてくる人はいませんか。 こういうミスが多いかどうかで、仕事のできる男かどうかは見抜けるものです。 ★うっかりミスが多くなった人の本性・本音 ふつうの場合、うっかりミスや遅刻はそれほど多くはなく目立つことがないのに、何かの機会で急にミスや遅刻が多くなる人がいるものです。 こういうタイプの本性、本音には、感情の起伏が大きくて、やる気のあるときとないときの差が大きいという心理が隠されています。 やる気ムンムンのときは、集中力を発揮して、仕事に燃える人です。そういう打ち込んでいるときには、うっかりミスや遅刻などはほとんどありませんが、仕事に行き詰るなどして、やる気が失せてしまったときには、うっかりミスは多発し、遅刻も多くなるものです。 ★遅刻が多くなった人の本性・本音 遅刻が多いのも、ミスが多くなるのと同様の本音が潜んでいます。 やる気があるときは、自然と早起きになって、さっさと会社に向かうものですが、やる気が失せていると、会社に行くのもだんだんとイヤになり、ついつい布団の中に長くいることになって、遅刻してしまうのです。 一般的なサラリーマンなら、イヤな仕事を押し付けられても、むやみにやる気をなくさない程度に感情をコントロールできるものです。 「この仕事を無難にこなして、自分評価を上げよう」とか「自分の苦手な分野なので、この際、スキルアップを図ろう」などと、前向きで積極的な思考で対応できるものですが、感情の起伏が大きい人は、心の切り替えがうまくできないのです。 もともは、気まぐれなで偏屈な人が多く、何ごとも好き嫌いで動くような、大人の対応ができない人なのです。 ■できる男の見抜き方G:仕事のミスの言い訳の仕方はどうか 仕事をしていると、ミスやトラブルが発生するものですが、何か問題が起こった場合に、「これは自分が悪い」と考えるのは自罰的な人、「それは相手が悪い」と考えるのは他罰的な人とされます。 部下や後輩を叱ったとき、相手はどのような言い訳をしたでしょうか。 言い訳の仕方によっては、今後のつき合い方を考えたほうがいい場合もあります。 代表的な言い訳と心理状態の関係は次のようになります。 ★「私の責任です。申し訳ありませんでした」と言う人 これは自罰型の言い訳と言います。責任感が強いのは分かりますが、すべての責任を自分ひとりで背負い込んでしまうため、ストレスがかかりやすく、何ごとにも消極的になりやすいです。 ★「最善を尽くしたんですが、相手が」と言う人 自分に非があっても、「悪いのは相手で、私に一切の責任はない」と言い張ります。これを他罰型の言い訳と言います。自分の意見が受けいれられないと、暴力をふるって反抗をする場合もありますから、あまり追い詰めないことです。 ★「なぜだったか、理由がよくわからないんです」と言う人 無罰型の言い訳です。八方丸く収めようとする考えが見て取れます。周囲との摩擦は少ない人ですが、事なかれ主義のところも見られます。 ★「あれだけ努力したんですから、失敗しても本望です」と言う人 自分を正当化しようとする言い訳です。このタイプの人はエリート意識が強いようで、負けを認めようとしないところがあります。 ★「運が悪かったんです」と言う人 抑圧型の言い訳です。自分の落ち度や力不足に薄々気づいていながら目をそらし、決してそれを認めようとしません。 ★「次回もダメじゃないでしょうか」と言う人 予防線を張っています。事前に言い訳を思いついたことによって安心してしまうのですが、ふだんから、こういう言葉を多用している人は、怠け者だと思っていいでしょう。 ★「全員の力が足りなかったんです」と言う人 巻き込み型の言い訳です。他の者にも責任があることを指摘しているのは、幼稚な考えの持ち主だということを表しています。 ★「次は頑張ります」と言う人 今回は特別だったから失敗したのだと主張し、責任を回避しています。同じ過ちを繰り返すタイプです。 |
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