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 何もしないで、あれが汚い、これが汚いと言っても、机上の戯言に過ぎません。実体験から学べるものにはけっして及びません。 ★きれいと思うことだけを選んでいては、ほんとうのことは学べません。やる前にとやかく言うのではなく、ともかくやってみてその上で取捨選択すればいいのです。 きれいなことをしているように見える人でも、さして自覚もなく汚いことをやったりします。信用があってきれいな組織の中にいながら汚いことをする人が最近、よくニュースになっているでしょう。 実際、清潔できれいな見てくれの仕事ほど、中味はエゲつなく汚いことをしていたりすることがあります。彼らはどこかでそのことを自覚しているから、人に清潔そうに見せようとするのです。 ですから、銀行などの一流企業を看板だけで判断しても意味がありません。学校教育の現場でも、オモテ向きはきれいなことを言いながらもそれとは正反対のことをする人は大勢います。そんな彼らでも最初はきれいな仕事のつもりで選んでいたはずです。 今の世の中は見せかけの世の中だということに、みんな気がついていません。でずか、ホンモノはどこか別のところにあると思っている人も少しずつ増えてきています。あまりにもニセモノが氾濫しているので、「何かおかしい、ヘンだ」と思い始めているのです。自然とホンモノを求める動きが出てきてもおかしくはありません。 ニセモノというのは言ってみれば妄想です。つまりニセモノだらけの今の世は妄想の世界ということです。しかし始末の悪いことに、大半の人は申そうを夢と思っています。夢と妄想の見分けがつかず混同されているのです。 みんな実体のない妄想をいいように取り違えて追うから苦しいし、疲れるし、その果てに自分はいったい何をしているのだろうということになるのです。 |
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